2010年01月13日

作る喜び

 去年知り合いとの話をしている中で

「仕事をしていてどんなときが一番嬉しいですか」

というような質問を受けたことが有りました。

 その時はなんと答えたか忘れてしまったが...

 

 私の仕事はクライアントに頼まれた物を絵にして作り手に渡し、確実に作り上げる為の作業を見守り、作り上げる事です。

 

 絵にする段階でスケッチをしたり模型を作ったり何度も試行錯誤を繰り返すので実際の物ができる前に相当正確な想像ができるのです。どんなに厳密な監理をしても実際にできた物はきっちり図面通りや想像通りでは無いことがあり頭の中の物よりいくらか目減りしているときがあります。ただこの「図面通りや想像通りでは無いこと」とは決して間違って作ったと言うほどでもなく当然手抜きでもないような普通には気づかないようなことです。

しかしこれが気になる人にはすぐに目に入ってしまう。よく私は目に触ると言いますが「あれ、これあと5mmくらい小さくても...」とか「あと3cm天井高さが低くても...」とか。建築の中ではどうでも良いくらい小さな寸法です。

 

 ところがごく希にこんな事があります。

それぞれに気をつけてデザインはしていますが、そもそも何でもないような物が、仕上がってみるとびっくりするくらい凛とした佇まいを見せる事が有るのです。仕事がピタッピタッと決まっているだけでなく何とも言えない品格や完成度の高いオーラを出すのです。今まででもそう何度も味わったことはありません。そのときの嬉しさがまず一番でしょう。

 日本橋高島屋で魯山人展を見てきて改めて作ることについて思いました。

 

 写真は昨年末竣工した住宅の造園工事の模様です。お茶室に面した庭に石を据えているところです。何度も歩いてみて感じをみたり、目に触らないよう石の配置を換えたり、体で感じながら作り上げていく特殊な楽しさを味わっております。

 

 

茶庭途中風景.JPG
 
posted by おやじ at 21:16| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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