2011年03月02日

600年前のはやり

 古建築の魅力はさまざまありますが全体のプロポーションや細かな細工もその一つだと思います。そしていつしか悠久の歴史に思いをはせてしまうのです。

 

 鎌倉の円覚寺舎利殿を初めて見たときには、今まで見たことのない形でありながらとても可愛らしく感じすんなりと入ってきました。同様の形式の正福寺ではどっしりとしており雰囲気の違い感じたものです。でもなぜ違う場所に同じような建物が有るのか。

 

 先週機会を得て山梨の清白寺、東光寺、最恩寺と見学して驚きました。どれも円覚寺や正福寺と同じような形ではありませんか。どうしてまた山梨にまで。

 同時期に広範囲にわたりり同じような建築が有ると言うことはひょっとしたら当時の流行だったのではと一人勝手な解釈をして喜んでおります。

 

 ここに出てきた建築はざっと600年ほど前の物。保存にはお金が掛かるので状態はまちまちでこれが当時のままとは当然言えませんが空間の緊張感からくるデザインの良さや職人の技術の良さは現在でも感じます。

 工業製品など無い時代全てが手作業で作られ、今でもそうですが寺社建築は当時でも相当にお金を注ぎ込んで作られたもので有ることは間違いなく手間を惜しまず作られたものには大きな力を感じます。

 建築緒志すものとして果たして今作る建築が500年後残ったとしてこれらと比べられると後生の人たちは何を思うだろうか。今の時代を批判するのでは無いか。ではすべて手作業で細かな細工を施せば良いのか。など色々なことを自問自答します。

 この日最後に見た最恩寺はこの中では一番小振りで装飾もほとんど有りません。質素で素通りしそうですが寄って内部に入ると緊張感のある良い空間となっております。水平垂直がしっかりしているのかよく分かりませんが凛としたものがあり当時ここに携わった方々の仕事の良さを感じます。

 決してたくさんのお金を掛けることや細かな細工をすることだけでは無く良いものは作り手の技術とそれに向かう姿勢なんだなとすがすがしい気持ちになりました。

 

 写真は上から円覚寺(国宝)、正福寺(国宝)、清白寺(国宝)、東光寺(重文)、最恩寺(重文)です。

 

 

円覚寺.JPG

正福寺.JPG

清白寺.JPG

東光寺.JPG

最恩寺.JPG
 
posted by おやじ at 09:10| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 古建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ためになるね。
写真もきれいだね。元気にやってますか?
Posted by Micky at 2011年03月02日 11:54
お陰様で元気に過ごしてます。
またキャッチボールしましょう。
Posted by けんちくおやじ at 2011年03月02日 12:31
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